定量発注方式
定量発注方式について説明します。
定量発注方式とは、在庫量が前もって定められた水準(発注点)まで下がったとき、一定量(発注量)を発注する方式です。
定量発注方式は、発注量が一定なので、需要の変化や使用量に応じて発注間隔が変わってきます。
定量発注方式は、常備品や一般市販品のように需要がほぼ安定し、単価が安く使用量の多い小物類の発注に適しています。
- 発注点の決め方
発注点は次のように計算します。
発注点 = 調達期間中の平均在庫量 + 安全在庫量
=(単位期間の平均需要量 X 調達期間) + 安全在庫量
調達期間とは、注文を出してから購入、検査などが終わって納入されるまでの期間です。
リードタイムと呼んでいます。
- 安全在庫量の求め方
安全在庫量 = 安全係数 X 標準偏差 X
- 安全係数
安全係数とは、在庫切れの確率をどの程度まで許せるかによって決まる係数です。
標準偏差の倍率を示しています。
一般的に、品切れ確率が、5%のときの標準偏差、1.65が使用されています。
- 標準偏差
標準偏差とはデータのバラツキの度合いです。
統計量の一つです。
平均需要量の標準偏差は次のようになります。
標準偏差 =
で求められます。
最近では、エクセルで簡単に標準偏差が計算することができます。
- 安全係数
- 最適発注量
ある一定期間における購入品の調達期間と保管費用との和を最小にする発注量を最適発注量、または経済的発注量といいます。
一定期間を一年として考えると
最適発注量 =
在庫保管比率とは、保管する在庫の価格(価値)に対しての1年間の保管費用の
比率です。
通常、在庫保管比率は、保険料や損耗費などを含めると在庫の価格の25%程度に
なると言われています。
トヨタのカンバン方式は、定量発注点方式のやり方です。
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